三脚で固定した時だけに現れる隠し(?)設定iPhoneでの長時間露光

先日iPhone13が発売されました。中でもProシリーズに関しては以前からそうですが、カメラ機能の強化が強調される発表となりました。

 

あまり知られていませんが、Appleの純正カメラアプリはiPhoneが三脚等に固定されたことを検出して、自動的に10秒以上30秒以下の長時間露光(スローシャッター)を行うことができるようになります。
この機能はナイトモードが搭載されているiPhone11以降で(Apple公式ヘルプより)利用することができます。

今回は強化されたカメラを搭載したiPhone13ProMaxとAOKA CMP163CLカーボン三脚使ってナイトモードによる長時間露光を行なってみました。

   

iPhone公式カメラアプリとサードパーティーのカメラアプリ

IPhoneは公式のカメラアプリに加えて、サードパーティー製のさまざまなカメラアプリを利用することができます。

例えば、Adobe社のLightroomアプリにもカメラ機能が搭載されており、絞りやシャッタースピードなどを細かく調整した上、RAWで撮影することができます。

しかし、今回のiPhoneで目玉機能として新たに搭載されたシネマティックモードや、ナイトモード、ポートレートモードなどの撮影機能は公式のカメラアプリの一機能として提供されており、サードパーティー製では使うことができません。

詳細は明らかにされていませんが、ノイズ処理や様々な色調整なども公式アプリでの撮影後されているようで、明らかにサードパーティー製で撮った時よりも綺麗な写真が撮影できることが多い印象です。

ですので、筆者は普段余程のことがない限り公式カメラアプリを使うようにしています。

 

三脚に乗せると出てくるiPhone公式カメラアプリでの30秒までの長時間露光

 

公式アプリで30秒程度までの長時間露光(スローシャッター)ができることは意外と知られていません。長時間露光といっても正確にはナイトモードによる撮影となります。

ナイトモードは暗い場面を自動的に検出して1秒〜30秒間の画像を撮り続けて合成して明るい写真を作るという機能で、HDR写真を自動で作ってくれる機能のようなものだと思っていただければわかりやすいと思います。

使っている方でも「ナイトモードって10秒ぐらいまでじゃないの??」と言う方が多いのですが、それは手持ちの場合です。

iPhoneを三脚に乗せると固定されてることを検出して、最大30秒までの秒数が出てきます。

この場面の場合は22秒となっています。露出に合わせてiPhoneが適切な秒数を設定し、最大秒数を自動決定します。そのため、この場面の場合22秒以下に手動で設定することはできますが、30秒にすることはできません。

 

実際に撮影した結果

以下長秒で撮影した写真になります。AOKA CMP163CLを使って撮影を行いました。iPhone13ProMaxは大きくて重いので不安でしたが、全て伸ばした状態でも問題なく固定することができました。

撮って出しで特に加工はしていません。さまざまな処理が自動で施されているので、加工していないという表現が適切かどうかは議論の余地があります。

【画像をクリックすると原寸大表示となりますが、非常に容量が大きいため携帯回線の場合はご注意ください。】

 
 
 
 
 


 


 


 


 


 

 

やはりiPhoneで問題となるフレアやゴースティングがかなり出てきていますが、このノイズの少なさは驚くべきものです。ノイズリダクションをしたときのぬるっとした感じもなく、シャープネスがきちんと効いた状態で明るく撮れています。

三倍望遠で撮影すると流石に暗いようで、シャープさが無くなってくる印象です。

また、そもそもこの絵作りの好みはかなり分かれるところであると思われます。HDRっぽい写真で、色もシャープネスも相当盛った感じがします。RAWなのでかなり編集耐性はありますが、やはり今まで一般的なカメラで撮ってきた夜の画像という感じではないiPhoneらしい画像に仕上がってきます。

 

ところで、お気づきになった方もいるかも知れませんが、このiPhoneの場合シャッタースピードが全部0.5秒や1/4秒と、長秒とはかけ離れた値にになっています。これはAppleに問い合わせたところ、

「Exif情報に残っている情報は、ナイトモードの処理を施した後の写真の明るさが、実際シャッターを開けっぱなしにした場合どのシャッター秒数に相当するかを推定して記録しているものです。」

とのことでした。

ですので、例えば20秒間撮影にかけたとしても、Exif情報に0.5秒とあれば実際にはシャッタースピード0.5秒で撮影した時に相当する露出で撮れているということだそうです。

筆者としてはこの回答には不満があります。なぜなら、20秒開けて道路を撮影した画像では実際に20秒開けた時と同じように車のヘッドライトが流れて写っているからです。その点指摘しましたが、残念ながらそれについてはわからない・処理の詳細を公表していないとのことでした。もし仮に露出のみの指標を出すのであれば、ExifSSに記録するべきではないと思いました。

 

まだ何を撮るか全く思い付いていないので時間がかかりそうですが、次はiPhone13の目玉機能であるシネマティックモードを試してみたいと思います。

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